初めての参列でも安心!通夜から告別式までの流れと参列マナー

通夜とは:故人を偲ぶ最初の場

通夜は、故人と最後の夜を過ごすための儀式です。もともとは「夜通し見守る」ものでしたが、近年は数時間の「半通夜」が一般的になっています。葬儀の前夜にあたる通夜では、親族や参列者が集まり、故人に哀悼の意を表します。
一般的な流れと時間
通夜の流れは、受付 → 読経 → 焼香 → 喪主挨拶 → 通夜振る舞い、というのが基本。所要時間は1~2時間ほどで、夕方18~19時に始まることが多いため、仕事後でも参加しやすくなっています。遅れて到着した場合も、受付での記帳と焼香は忘れずに。
通夜での香典・記帳のマナー
香典は、黒白の結び切り不祝儀袋に「御霊前」などと記し、新札は避けて用意します。受付では静かに記帳し、香典は両手で丁寧に渡しましょう。記帳は自分の名前・住所を正確に記入するのがマナーです。
通夜振る舞いの目的と注意点
通夜振る舞いとは、参列者同士で故人を偲びながら会食する時間です。寿司やおにぎりなどの軽食が一般的ですが、あくまで弔いの場。賑やかになりすぎないよう注意しましょう。退席する際は、遺族に一言添える配慮を忘れずに。
告別式:正式なお別れの儀式

葬儀と告別式の違い
葬儀は宗教的な儀式、告別式は故人とのお別れの時間という意味合いがあります。多くの場合は同時に行われ、僧侶による読経や焼香、喪主の挨拶の後、参列者がお別れの挨拶をします。
一般的な進行と所要時間
受付 → 読経 → 焼香 → 挨拶 → お別れの儀、という流れで、所要時間は約1~2時間。告別式後に火葬場へ向かうことも多いため、当日のスケジュールは事前に確認しておくと安心です。
喪主・参列者の心得
喪主は、参列者への感謝を伝える立場。進行や挨拶に気を配りましょう。参列者は、静かな態度を心がけ、遺族に配慮した行動を取ることが大切です。式中の私語や動作には注意し、会場の指示に従いましょう。
焼香の基本マナー
焼香は故人への弔意を表す儀式です。香を指でつまみ、香炉に静かに落としたあと、合掌して祈りを捧げます。順番待ちの際は周囲に配慮し、落ち着いた態度で臨みましょう。作法は宗派によって異なるため、事前に確認できると安心です。
参列時の服装と持ち物

通夜・告別式での服装の違い
通夜では黒や濃紺・グレーなど地味な服装でOK。突然の知らせに対応する「略喪服」が一般的です。一方、告別式では正式な喪服が望まれます。
- 男性:黒スーツ+白シャツ+黒ネクタイ+黒靴下
- 女性:黒のワンピースやスーツ+黒ストッキング
アクセサリーはパールのネックレス程度にとどめ、華美な装いは避けましょう。


喪服がない場合の代用
手持ちに喪服がない場合でも、なるべく目立たないダークカラーで統一すれば問題ありません。男性はダークスーツ+黒ネクタイ、女性は無地の黒・グレー系でまとめましょう。靴やバッグも黒のシンプルなものを。
持ち物チェック:これだけは忘れずに

- 香典(ふくさに包む):表書きは「御霊前」「御香典」など。不祝儀袋には使用済みの紙幣を入れましょう。
- 数珠:仏式の葬儀では必須。手に持ちやすいサイズのものを。
- 黒または白のハンカチ:シンプルな無地がおすすめです。

知っておきたい参列マナー

お悔やみの言葉の基本
遺族に声をかける際は、短く静かに伝えるのが基本です。
- 「このたびはご愁傷様です」
- 「心よりお悔やみ申し上げます」
「死」や「繰り返し」を連想させる言葉は避けましょう。長話も控えるのがマナーです。
式中の立ち居振る舞い
- 受付前に身だしなみチェック
- 記帳・香典→一礼→着席
- 私語・スマホ・大きな音は厳禁
進行中は読経や焼香に集中し、周囲に迷惑をかけないよう配慮を。
携帯電話や撮影のマナー
会場では、携帯の電源はOFFまたはマナーモードに。写真撮影は基本的に控えましょう。どうしても撮る必要がある場合は、必ず遺族の了承を得てください。
焼香・合掌のポイント
祭壇前で一礼し、焼香後に合掌して祈りを捧げます。動作はゆっくり丁寧に。終了後は再び一礼し、静かに席へ戻ります。
まとめ:気持ちを込めた参列を

通夜や告別式は、故人との最後のお別れの場です。服装や持ち物、言葉遣いなど、基本的なマナーを押さえておくことで、落ち着いて参列することができます。
特に初めての場合は不安も多いですが、事前に流れやマナーを理解しておけば安心です。香典や焼香といった作法は、故人への感謝や思いを表す大切な行為。形式にとらわれすぎず、心を込めて丁寧に行うことが何より大切です。
不安なときは、葬儀社や周囲の人に相談しながら行動しましょう。通夜から告別式、火葬までの流れを知ることは、人生の節目を正しく迎える学びにもつながります。